「いまの若い者は」というのは、いつもながらのお年寄りの嘆きですが、現在の若者は昔とは違う社会の変化の中で苦悩しています。特に、バブル経済崩壊後は、それ以前の社会モデルに様々な破綻が顕在化し、若者たちはそのネガティブな影響に晒されました。年配の世代にとっては自明であるような事柄―たとえば、学校卒業時点で就職先はほぼ確実に見つかること、正社員就職すれば長期雇用や賃金上昇が保障されること、誰もが結婚して子どもを作り、子ども世代は親世代よりもいっそう豊かで快適な生活を営めることなど―はもはや当然ではなくなりました。今回のサロンでは、このようなプロセスと若者の現状について、様々なデータに基づいて世代間の相互理解を深めることを目的とします。
参加費: 会員 5000円 非会員 6000円
本田由紀
東京大学教育学部教授
主な著書:
『多元化する「能力」と日本社会』
(NTT出版第6回大佛次郎論壇賞奨励賞)
『若者と仕事』(東京大学出版会)
『「家庭教育」の隘路』(勁草書房)
『軋む社会』(河出文庫)
『教育の職業的意義』(ちくま新書)
『学校の「空気」』(岩波書店)
『社会を結びなおす』(岩波ブックレット)
『もじれる社会』(ちくま新書)
『「ニート」って言うな!』(共著 光文社新書)